コレクション: 1990s
デジタル革命、若者は可能性を信じた
1990年代 ― グローバル化と個性の時代
1990年代、世界は急速にデジタル化へと進み始めました。インターネットの普及が始まり、家庭にパソコンが置かれるようになり、携帯電話やEメールが登場。人と人のつながり方や情報の受け取り方が、大きく変わり始めた時代です。
日本でもデジタル技術の進展とともに、若者文化が大きく変化しました。家庭用パソコンやインターネットが広まり、チャットや掲示板、オンラインゲームといった新しい遊びが生まれました。
90年代の欧米の若者文化では、グランジロックやヒップホップを社会的メッセージに昇華させた楽曲などが若者に支持され、音楽が自己表現の手段となりました。1970年に誕生したポップアートやストリートアートのグラフィティに影響を与えられた進化系アートが、街を彩り、無名のストリートアーティストが次々と誕生し、表現の自由が支持されるようになりました。
日本の若者文化では、個性を表現したファッションスタイルが支持されたインディペンデントなスタイルのストリート系雑誌が次々と登場して、多くの若者が個性とフリースタイルやミックスカルチャーなどのファッションスタイルを楽しみました。裏原系、渋カジ系、原宿ストリート系、ギャル系、ゴスロリ系など様々な個性カルチャーが東京から世界の若者文化にいい影響を与えていきました。
女子中高生が制服を自由にアレンジしたコギャル文化が全国的に広がり、ファッションに影響を与えながら、プリクラ、カラオケ、CDレンタルなどの新たな娯楽が若者の日常を彩りました。
こうした変化の中で、若者たちは新しいツールやカルチャーを通じて、自由な表現やコミュニケーションに可能性を見出しました。情報や価値観が一気に広がっていく時代に、彼らはテクノロジーの進化とともに、自分自身の未来も切り拓けると信じていたのです。