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コレクション: テディボーイ|TEDDY BOY
テディボーイ文化
テディボーイ(テッズ)は、1950年代のイギリス・ロンドンで誕生した若者集団で、エドワード7世時代(エドワーディアン・ルック)風のファッションを取り入れていました。彼らはロックンロールやR&Bに影響を受け、社会への反抗の象徴でもあった労働者階級の若者たちのスタイルを体現しました。丈の長いジャケット、細身のパンツ、厚底靴などを特徴とし、こうしたファッションは、英国国王エドワード7世の愛称「テディ」の時代の服装を模倣していたことから、自然に「テディボーイ」と呼ばれるようになったのです。
テディボーイのファッションの中心には、エドワードジャケットやベスト、そしてラバーソール(ゴム底の靴)があり、髪型はリーゼントなど立ち上げたスタイルが好まれました。全体として精悍で洗練された印象を与え、単なる服装以上に自分らしさや反抗精神を表現する手段となっていました。
音楽との結びつきも強く、ロックンロールやロカビリー、R&B、ジャズの影響を受けたダンスや社交スタイルが特徴的でした。テディボーイたちは、映画館やクラブ、街頭での集まりを通じて仲間同士の結束を深め、社会的な若者文化として存在感を示しました。
1971年には、ロンドンでマルコム・マクラーレンとデザイナーのヴィヴィアン・ウエストウッドが、ロカビリーファッションのショップとして「レット・イット・ロック(Let It Rock)」を開業しました。スリムなスーツ、エドワードジャケット、ラバーソールといったアイテムを揃えたこの店は、街中に独特のスタイルを生み出し、テディボーイ文化の洗練されたファッション感覚をさらに拡張する場所となりました。その後、このショップはパンクファッションの発信地としても知られるようになりました。
日本では、1970年代から80年代にかけて、テディボーイ文化の影響を受けたロックンローラーやロッカーズのスタイルが若者の間で広まりました。原宿や渋谷には、1950年代(50s)の雰囲気を再現した『クリームソーダ』などのショップが立ち並び、ロカビリー音楽を楽しむバンドとして知られる「ブラックキャッツ」などが登場し、若者文化を彩りました。カラフルな洋服や音楽、個性的なヘアスタイルを楽しむ姿は、街の風景に自由で活気ある雰囲気をもたらし、テディボーイ文化の影響を日本に伝える象徴となりました。
テディボーイは、単なるファッションの流行に留まらず、戦後のイギリス社会における若者たちのアイデンティティや反骨精神を体現した文化として、後世に大きな影響を与えました。その後のストリートファッションやロック系ファッション、パンクカルチャーにも影響を与え、若者が自分の個性やスタイルを表現する手段として、現代まで続く文化的基盤を築きました。
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