コレクション: テディガール|TEDDY GIRL 

テディーガール文化

テディガールは、1950年代後半のイギリスで誕生した若者文化のひとつです。第二次世界大戦後の経済的な復興期に、ティーンエイジャーたちは自分たちの個性を表現するために、独自のファッションやライフスタイルを発展させました。テディガールは、その名の通り男性の「テディボーイ」に対抗する女性版の若者文化で、魅力的で大胆なスタイルを特徴としました。

テディガールは、タイトなジャケットやフレアスカート、鮮やかなブラウスやカーディガンを組み合わせ、髪型には大きく巻き上げたロールやカールを取り入れました。メイクも目元や口元を強調したスタイルが多く、単なる服装以上に「自分らしさ」を主張する手段となっていました。音楽とも密接に結びつき、ロックンロールやロカビリー、R&Bやジャズのリズムに合わせて踊る姿は、青春や自由の象徴として注目されました。

1971年には、ロンドンのロカビリーファッションとして知られるショップ『レット・イット・ロック(Let It Rock)』が登場しました。男性のテディボーイはラバーソール(ゴム底の靴)を取り入れたスリムなスーツスタイルを好み、女性のテディガールの鮮やかな衣装と相まって、街中に独自のファッションが生まれました。音楽やライフスタイルと結びついたこのスタイルは、若者文化の象徴となりました。

日本では、1966年に創刊されたティーン向け雑誌の『エムシーシスター(MC Sister)』が、テディガールの自由で挑戦的な精神やファッション感覚を紹介し、若者に大きな影響を与えました。さらに、1970年代から80年代には、原宿で50年代の雰囲気を再現したショップ『クリームソーダ』や、若者たちの間で流行したロックンローラーのスタイルが広まりました。カラフルな洋服や音楽を楽しむ姿は、街を彩る若者文化の象徴となり、テディガール文化の自由で個性的な精神を体現していました。

テディガール文化は、映画や雑誌、街頭の若者たちを通じて広まり、ティーンエイジャーが自らの社会的存在や個性をアピールする方法として確立されました。友人と集まる喫茶店や映画館、ショッピング街は、テディガールたちにとって交流や社交の場でもありました。

この文化は、イギリス発のテディガールでありながら、アメリカや日本の若者文化にも影響を与えました。服装やヘアスタイル、自由で挑戦的な精神は、後のロック系ファッションやストリートカルチャーにも受け継がれ、若者が自分らしさを表現する手段として現在まで影響を残しています。


 

 

 

 

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