コレクション: 1960s
世界が宇宙へ、そして若者は自由へ
1960年代 ― 反抗と自由と宇宙時代
アメリカではビートルズやボブ・ディランの音楽が若者の心を掴み、公民権運動やベトナム反戦運動に参加する若者たちの姿が目立ちました。ロックフェスやヒッピーカルチャーは、音楽と社会運動が一体となった新しい若者文化を作り出しました。カラーテレビやポータブルラジオの普及も世代の交流を加速させます。この時代は、ジョン・F・ケネディ大統領のリーダーシップのもとで「新しい希望と挑戦」の象徴期でもありました。「アメリカを月に人間を送る国にする」という宇宙開発の公約は、若者たちに夢と冒険心を刺激し、科学技術への関心や未来志向のカルチャーを後押ししました。宇宙時代の到来は、ビートカルチャーや反抗的な自由の精神とも重なり、「未来への可能性」を信じる世代の象徴となったのです。日本では「グループサウンズ」が若者を熱狂させ、ビートルズ来日公演は社会現象となりました。学生運動が大学を揺るがし、政治と文化が交錯する時代でもありました。カラーテレビの普及により、東京オリンピックや宇宙開発のニュースが全国で視聴され、若者は「世界と同時代を生きる感覚」を初めて強く意識しました。