コレクション: 1950s
光と影、若者は何かを求めていた
1950年代 ― ロックンロールとアメリカンゴールデンエイジ
アメリカではエルヴィス・プレスリーを象徴とするロックンロールが爆発的に流行し、若者は音楽とダンスで自己表現を始めます。自動車は「自由と恋愛の空間」となり、ドライブインシアターがデートスポットに。テレビの普及は家庭の時間を変え、エンターテインメントがリビングルームに浸透しました。日本でも、戦後の復興から高度経済成長へと進む中で、銀座や渋谷にはジャズ喫茶やロカビリー喫茶が登場し、若者たちが集まりました。ラジオは依然として強い影響力を持ちましたが、テレビの普及が始まり、街頭テレビでプロレスや野球を観戦する姿が風物詩となりました。家電三種の神器(テレビ・洗濯機・冷蔵庫)は生活を大きく変え、若者文化も「モダンな暮らし」と切り離せなくなりました。そんな中、過度な権威や人種・格差社会に反発する一部の若者達がアウトサイダーな生き方を求めて歩き出していました。ビートジェネレーション(カウンターカルチャー)と呼ばれる作家やアーティストが中心となり、既存社会への批判や個人の自由を訴えました。このカウンターカルチャーやロックンロールの誕生は次の時代の精神に大きな影響を与えました。