コレクション: サイケデリック|PSYCHEDELIC

自由と狂喜が交差する青春の渦

サイケデリック文化

サイケデリック文化 は、1960年代中盤のアメリカを中心に広がった音楽・アート・ライフスタイルの文化で、精神的自由や内面の探求、感覚の拡張を重視する若者文化でした。ヒッピー文化やビート文化と深く結びつき、当時の社会における保守的な価値観や戦争への反発の象徴ともなりました。音楽面では、ザ・ビートルズの「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」やジェファーソン・エアプレイン、ジミ・ヘンドリックス などが、幻想的で実験的なサウンドを作り出し、聴覚だけでなく視覚や感覚全体を刺激しました。ライブでは光や色彩、映像と音楽を融合させた演出が行われ、観客は五感を通して音楽体験を楽しむことができました。ファッションやビジュアル面では、鮮やかなサイケデリック柄の衣服、ベルボトム、フリンジ付きのジャケット、花や自然をモチーフにしたアクセサリー などが特徴で、自由で個性的な自己表現の象徴となりました。また、ピーターマックス のようなアーティストによるポスターアートやアルバムジャケット、光るアートや幾何学模様の映像表現も盛んに行われ、アートとしての側面も強く持っていました。さらに、日本においては横尾忠則の初期作品にもサイケデリックな要素が多く見られ、色彩やデザイン、幻想的な表現を通じて、若者の感性やアート表現に大きな影響を与えました。さらに、サイケデリック文化はドラッグカルチャーや瞑想、精神世界の探求とも関わり、社会や既存の価値観に対する反骨精神、自己探求の欲求を刺激しました。こうした要素は、当時の若者の生き方やライフスタイル、ファッション、アート、音楽、そして社会における自由の意識にも大きな影響を与えました。日本においても、1960年代後半から70年代にかけて、サイケデリック文化の影響は音楽やファッション、アート、漫画、雑誌に広がりました。フォークやサイケデリック系バンド、サイケデリックファッション、サブカルチャー雑誌 が若者に受け入れられ、自由で個性的なライフスタイルを模索する動きが生まれました。特に雑誌やアート作品を通じて、若者たちは自己表現や新しい価値観に触れ、ヒッピーやビート文化の精神が日本の若者文化に根付きました。その後の日本の若者文化にも影響を与え、原宿カワイイカルチャーやストリートファッション、ライブハウス文化、クラブカルチャー に至るまで、サイケデリック文化の自由で実験的な精神が脈々と受け継がれています。こうして、サイケデリック文化は1960年代の精神的解放と創造性の象徴として、現代の日本の若者文化にも影響を与え続けているのです。

 

サイケデリックな文化は多様な若者の精神世界を可視化した面白文化。それは時代のカオス(chaos)を精神世界から自己表現した若者の感覚芸術です。エスピースでは60年代から70年代をメインにサイケデリックカルチャーを意識した希少ヴィンテージ雑誌や書籍などのモノをご紹介します。今見てもスタイリッシュな感性に驚きますよ〜感覚は時代を超越します